DAYS OF LIGHTMioko Takano Book Art Exhibition



Friday 20–Monday 23 June 2025
Open 18:00–21:00

高野美緒子は近年、本と人との関係性や本の在り方を見つめ、
本を舞台に記憶や感覚を呼び覚ます作品を制作しています。

今回の展示では、夜の時間帯だけ開く特別な展覧会を開催いたします。
一年で最も日が長い夏至の頃、日の入りから数時間にわたり、
本の作品『DAYS OF LIGHT』を展示します。
夏至の光に想いを重ねながら、
ぜひこの本をお手に取ってご覧ください。


【作家ステイトメント】

無人のプールの水面は静かで鏡のよう。しかし私が泳ぎ始めるとその様は一変、波打った水面は、太陽の光を受けて網目のような模様を作り出す。この中で泳いでいると、自分が光の一部になったような感覚になり、何とも言えない幸福感で満たされていく…… この感覚を「本」にしてみたい。つまりは、人が干渉することで無機的な空間(=本)に有機的な事象(=光・感情)を呼び起こす本を作りたいと思いました。

そうして完成した『DAYS OF LIGHT 』は光の記憶を描いた本です。本文のフィルムに描かれた一本の線(始まりの光)は、少しずつ有機的な線(風景の光)へと形を変え、最後は点(内面の光)になります。鑑賞者はページを捲りながら、様々に移り変わる光の線を通して、自分の中にある「光の記憶」を辿っていきます。

作品の後半には、この本のメッセージである一文を忍ばせました。
“Each and every light forms who you are.(ひとつひとつの光があなたを形作っている)”


【展示クレジット】
DAYS OF LIGHT
Mioko Takano Book Art Exhibition

Artsist: Mioko Takano (Mio & Co.)
Lighting Design: Hisaki Kato (Lighting & Design Inc.)
Installation Support: Torai Yoshinari
Planning: Sachiko Shintani (MOVE Art Management)
Photography: Shun Takano

高野美緒子 Mioko TakanoGraphic Designer, Art Director

東京生まれ、静岡育ち。中学生の頃から本という媒体に関心を持ち、デザイナーを志す。武蔵野美術大学基礎デザイン学科を卒業後、株式会社日本デザインセンターに入社し、広告やパッケージデザインなどに携わる。2009年から1年間フランスに渡り、帰国後はフリーランスのデザイナーとして活動する。主な仕事に、VI、ポスター、グラフィック、エディトリアル、装幀などのアートディレクションとデザインがある。併せて、絵や本の作品を制作し、発表を行う。本展示に出品した『DAYS OF LIGHT』は、OTA BOOK LABの活動を通じて制作した作品である。
www.miokotakano.com
インスタグラム @miokotakano